資格取得の勉強法と取得後の実用性について考える

私が資格を取得しようと思い立ったのは、スキルを身に付け実務に活かせないか、何か資格を取得しないと自分の存在価値がないのではないかと思ったからです。

最初は試行錯誤を繰り返しましたがコツを掴むと、どの資格も勉強法は一緒でした。早朝の時間や空いた時間を活用し7つの資格に合格することが出来ました。

そして、合格する人や不合格になる人の特徴やコツコツ毎日勉強した人に与えられる「プレミアムタイム」があることに気づきました。そんな勉強法と取得後の実用性について書きました。

取得した資格

同じ部署の先輩が日商簿記2級の資格を取得した年に昇進したのですがその時、先輩と上司との会話で「日商簿記2級の合格を評価したよ」との会話が聞こえてきたのです。私は資格取得は評価の大きな要因になるのかと実感したのでした。

全くの余談ですが、これには話の続きがありまして、私は管理部で人事系の仕事をしており、個人のスキルを把握するため、資格取得者の合格証書の写しをもとに資格取得番号を管理しております。

しかし、その先輩に合格証書の写しを催促しても一向に提出がないのは残念でした。

話を本題に戻しますが、私が取得した資格は以下の通りです。

  1. 給与計算実務能力検定1級
  2. ファイナンシャル・プランニング検定3級
  3. ITパスポート
  4. マイナンバー実務検定2級
  5. 年金アドバイザー3級
  6. 個人情報保護士
  7. 第二種衛生管理者
  • 証拠写真です。他の資格も取得してます。

何が目的か

私は経営思想家であるP・Fドラッカーさんが書いた本が好きで読むのですが、必ずといっていいほど、出てくるのが、「何が目的か。これを定義すること」という言葉です。
この「何が目的か」を意識するのとしないのでは合否に違いが出てくると感じます。勉強の場合、特に大切になってくる問いになります。

何気なく生活をしていると、時間が過ぎてしまい、ハット気付いて「こんなはずじゃなかった」と嘆いても何にもなりません。だから目的をもって行動することは大事であると痛感しています。

以前体験した苦い思い出ですが、何も資格がない時にある職場の人から「あなたの仕事はアルバイトやパートでもできるんでしょ」「誰でも出来るよね」とさらりと言われました。とても嫌な気持ちになり大きなショックを受けました。

目的に向かって一歩一歩進み目の前の資格試験取得していくことで自分に自信がつき、その自信がいずれは目的である高みに到達できると信じています。

私の目的は「皆が健康でイキイキとやりがいの持てる職場環境をつくるよう貢献する」です。それには、法令や専門知識が必要となるため資格取得をはじめいろいろと勉強しようと心に誓ったのです。

  • 何が目的か明確にする。
  • 何を実現しようとしているのか。
  • 目的に向かってひたすらに進む

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合格できない人

合格率が数パーセントで足切りがある超難関試験はともかく、私が取得している資格やほとんどの資格はやり方さえ間違えなければ誰でも合格できます。理由は基準点をクリアすれば全員合格するからです。

合格できない人の傾向を見ると自分から勉強に取り組む「主体的」なものではなく、仕方なく「やらされている感」「試験が難しいと思ってしまう」人です。

正直、頭の良し悪しは関係ないと思います。

実体験ですが私が合格した後、職場でITパスポートを受験する人が3名いました。ITパスポートの合格率は50%以上と2人に1人が合格するごくごく普通の国家試験です。

2018年10月から勉強がスタートして2021年1月の段階で合格者は1名です。合格している人は毎日勉強し「理解のコツ」を見つけ出すまでひたすら勉強していました。話を聞くとひたすら「過去問」を解いたといってました。

不合格者の二人うち一人目は頑張ってはいるのですが勉強しない日があったりと色々と苦労しながら取り組んでいます。もう二人目人は仕事が忙しいくて「時間がない」、家に帰ると「やる気がでない」と言ってます。「何が目的か」を考え、主体的に行動できる人はすでに試験前に半分は合格しているといえるのではないでしょうか。

【合格する人】

  • 目的が明確になっている。
  • 毎日コツコツやる。
  • どうすれば合格できるか考えている。

【合格できない人】

  • やらされ感があり勉強して満足している。
  • 言い訳をつけてやらない。
  • 合格したいと思っていない。

間違いだった私の勉強の進め方

私はハッキリ申し上げて勉強が苦手で、小学生のころは私だけ算数の計算が理解できず、先生と友達の前で大泣きしたことを覚えています。学生時代も勉強が好きになれず成績は真ん中より下の方でした。

そして、上記の資格はすべて「完全独学」で取得しました。資格のスクールやセミナーは一切受講しておりません。

一番最初に資格を取得してからコツをつかみまして、そのコツをわかりやすく書いていきたいと思います。

私が一番最初に資格を取得したのは「第二種衛生管理者」で、当初は勉強法の何もわからず手探り状態で、テキストを読むことから始めたのですが、テキストの内容がまったく理解できませんでした。

これは他の資格も同じことが言えます。しかし、誰にも頼ることができなかったので、ひたすら読み続け理解することに努めました。

誰に言われるでもなく自分から勉強を始めたことだったので、プレッシャーも無く気楽でしたが、読み続けても一向に理解できるようにはなりませんでした。

間違いだった勉強法とは最初にテキストをひたすら読み理解しなければならないという思い込みでした。

【間違った勉強法】

  • テキスト中心の勉強。
  • テキストを理解してから問題を解く。
  • テキストを全部理解しようとする。

1日の勉強時間

私は毎日勉強しました。週末にまとめて勉強する方もいらっしゃいますが、私は覚えるのも遅いし忘れるのも早いのでコツコツ毎日1時間やりました。多い時で5時間以上です。

【勉強時間】

  • 毎朝4時30分~5時30分の1時間
  • お昼休み12時30~13時00分の30分
  • 週末休みの時は4時30分~10時00分の5時間30分

職場や上司の考えで昼休みは勉強しずらい環境もあると聞きますので臨機応変に対応しましょう。

合格するための勉強法に気づいた

テキストを読み、問題集を解いても合格する手ごたえや自信が持てませんでした。理由は理解が不足していたことと、同じような問題集がたくさんあるので一体何冊こなせばよいのかという不安でした。

理解は不足しておりましたが、思い切って第二種衛生管理者の試験科目「労働衛生」の過去問2年分を解いてみました。1年分の過去問題は回答出来ず答えを見ながら何とか解きました。不安になっても時間の無駄だと思い、続いて2年分へ進め過去問を解いたのです。

2年分へ進めて過去問を解いたときに感じたことは、「同じ問題や似た問題が出るの?」でした。また、「この問題、見たことある!」これが第一印象でした。

すると気持ちに余裕が生まれ、類似する問題の答えが解るようになったのです。しっかり理解していなくても答えが出せたときは面白いと思いました。

続いて3年分の過去問を解き、見たことある問題が必ずといってよいほど出題されるのです。

もう一度1年分~3年分の過去問を忘れていないか心配になり、再度同じ問題を解くと、前回は解けたのに、今回は忘れて解けない過去問を発見することができました。

忘れている過去問は答えを見ながらもう一度解くことにしました。

経験でわかったことですが資格試験は「忘却との戦い」であると感じます。

再々度繰り返すとほぼ過去問の問題や出題パターンを覚えることができました。
感覚的には自動車運転免許の学科試験に似ていると思います。(資格試験はほぼ同様です)

過去問を解いた後にテキストを読んでみるとある変化に気づいたのです。それは、過去問で問われているポイントが見えるようになったのです。私は心の中でガッツポーズしました。確かな手ごたえを感じたのです。

ポイントが見えるようになったら次はテキストに書き込みです。例えば、「ここ重要」「頻出」「絶対覚える」など自分なりにアレンジするのです。そうすることで、重要ポイントが一目でわかりますし、そこを集中的に勉強することで効率が一気にアップしました。

このようなやり方で次の科目に移り勉強をすすめていきました。

【合格するための勉強法】

  • 最初に過去問を解きすぐ答えを見る。
  • 理解できなくても気にしない。
  • 過去問といたらテキストを読み重要ポイントを書き込んでいく。(マーカーで色別したりデザインはあまり気にしない。)
  • 過去問の答えを忘れても気にしない。覚えても忘れるものと割り切る。

資格試験は過去問が超重要

7つの資格しか持っていませんが、これまで試験を受けてきて感じたことは、知っている問題は解けて知らない問題は解けないということです。つまり、試験がスタートして考えて問題を解いては時間の無駄だということです。答えを知っていれば、問題が解けるんです。

私の経験上、資格試験がスタートして出題された問題を考えながら解いたら負けです。限られた時間の中で解くので時間が無くなります。

問題を見てすらすら答えが出てくるくらいがちょうど良いと思います。

勉強するときも過去に出た問題は「出る問題」、出ない問題は「たぶん出ない」と割り切りました。出せる問題など無限にあるわけでなく限定されていると感じます。

どの資格試験も出題パターンがあり過去問の中から傾向を掴みましょう。超難関試験のような出題範囲が膨大なものはスクールに行ったほうが効率的に勉強できると思います。

【過去問の特徴】

  • 過去に出た問題は「出る問題」、出ない問題は「たぶん出ない問題」
  • 過去問の傾向や特徴を掴む

試験日1週間前の過ごし方

試験日1週間前は試験時間を意識して問題を解くようにしました。時間内に終わらないということを避けるためです。あとは頭に記憶させるためのテキストの読み込みです。

失敗談として個人情報保護士は100問150分の試験ですが、1回目はタイムオーバーで全問回答出来なく不合格、2回目で合格できました。この経験を活かし時間を図りながら勉強するのがよいです。

過去問→テキスト→過去問→テキストを繰り返し、できる問題は飛ばし、出来ない問題をひたすら覚える。

最初のころは解けた問題も忘れていないか不安になり、解けた問題も復習してましたが「忘れず覚えている」ことに気づきました。

勉強は「覚えては忘れる」を繰り返しますが、試験1週間前となると「焦り」「不安」「緊張」の感情が入り混じります。正直この「焦り」「不安」「緊張」が実は脳への最高のビタミンであると思います。

なぜかというと不安定な感情は勉強してきた証で、この感情で一気に総復習すると覚えたことは忘れず、効果が発揮され試験当日は最高の状態で臨める経験をしているからです。私は勝手に「プレミアムタイム」名付けてPタイムと呼んでいます。

一日前はテキストを一気にサラサラ読みをする。意外と記憶しており試験では「出たー」を心の中で叫んだこともしばしばでした。

しかし、一気に総復習するには毎日コツコツ勉強し「覚えては忘れる」を繰り返さないと効果がないと思います。試験直前まで何も勉強しせず、1週間前に一気に勉強しても私の経験上、頭に入らず残念な結果に終わりました。

【1週間前の過ごし方】

  • 「焦り」「不安」「緊張」の感情をプラスにとらえる。
  • 1週間前はコツコツ勉強した人だけに与えられたプレミアムタイムであり、一気に仕上げ、出来なかった問題を集中的に解く。コツコツやらなかった人はプレミアムタイムがつかない。
  • 前日はテキストをサラサラ読みをし、早く寝て試験日に備える。

試験中の頭の中

私は思いっきり緊張して臨むタイプです。そして、試験中はゲーム感覚で問題を解きます。わからない問題は飛ばして、知っている問題だけリズムを刻み知識との照合作業をやります。

決して考えません。頭の中は知識との照合作業です。頭が少々疲れても気合で乗り切ります。

資格取得後に収入はアップするか

私は、宮城県の地元中小企業に勤務しており自分の意志で資格を取得しましたのでお給料や賞与がアップしたということはありませんでした。

ですが、ファイナンシャル・プランニング検定3級、マイナンバー実務検定2級、ITパスポートを取得したときは金一封3万円づつ支給を受けました。これも、規定があって支給されたものではなく、その時の経営者判断だったため今はありません。

スキルアップや自己研鑽に資格取得は良いと思います。収入アップするような規則になっているなら良いですが、資格取得したから収入がアップするものではありません。

収入アップを狙うのであれば独立できる資格は弁護士、公認会計士、税理士、中小企業診断士、社会保険労務士等々がよいでしょう。

【収入はアップするか】

  • 収入アップは見込めない。

資格取得後のメリット

ITパスポートの資格を取得したときは精神面で自信がつきました。実のところ、IT系は苦手分野です。資格取得前までは専門用語が出てくると思考停止状態といいますか、耳にすら用語が入ってきませんでしたが、取得後はその用語「知ってる!」けど詳しくわからない。何?という具合に調べたり、会話でも専門用語が少しだけしゃべれるようになりました。

一番変化したのは給与業務です。

今まで私が勤務する会社では、グループ3社で別々に給与計算をしていたのですが、1つの会社に業務を集約して効率化を図ることになりました。

どこのグループ会社に給与業務を集約するか経験、実績が参考になりました。しかし、経験や実績で一概に判断できるものではなく決定的な決め手は「給与実務能力検定1級」の資格でした。この資格は、労働法令や税務を理解し給与計算に関する業務の知識と実務を問う資格です。

そして「給与実務能力検定1級」の資格をもっている会社に集約することになりました。

資格は「信頼の証」であることを実感しました。物言わぬプレゼンターと表現できるかもしれません。中には、「資格は必要ない」問題は「中身」だという方もいます。私も同意見です。しかし、どちらも同じような場合で選ぶのに判断に迷う場合はやはり資格が大きな力になると思います。

【資格取得後に変化したこと】

  • 専門用語で会話ができるようになった。
  • 人選するときに資格は大きな武器になる。
  • 資格は無言のプレゼンターなので詳細な説明をする必要がない。

資格の実用性

資格を活して仕事の質もアップするので実用性はあります。どのような場面で仕事の質がわかるかというと、仕事をする上で知らなければならないことや調べないと前に進まないことがありますが、資格の勉強をしていると調べる先が明確にわかりますので短時間で確認でき、質の高い仕事が出来るようになりました。

また、資格がある分言葉で説明する場合にも自信をもって話ができるように変化してきました。
次は合格率6%前後の難関資格「社会保険労務士」試験に挑戦したいと思います。

【実用性はあるか】

  • 仕事の質が上がる。
  • 確認事項が明確に調べることができる。
  • 専門用語で会話ができる。

まとめ

  • 資格取得を目指すときは「何が目的か」を定義する。
  • 過去問を中心に勉強し、論点をテキストに書き込む。
  • 「覚えては忘れる」を繰り返していると直前期の追い込みが可能になり記憶力がアップする。
  • 忘れることを恐れない、嫌いにならない。
  • 毎日コツコツ勉強する。
  • 仕事の質が上がるので実用性はある。

次は社会保険労務士の資格に挑戦したいと思います。合格したら記事で共有したいと思います。最後までお読みいただきありがとうございました。

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